ラテン語の影

30. 枯野という船(2)

長いので、二、三回に分けようかと思ったけど、分けると前後を参照しにくくなり、又ひとまとまりであるほうが分かり易いところでもあるので、このままで出すことにするね。 「枯野(からの)」という船のことは、日本書紀では「応神(おうじん)天皇」の巻に…

26. ヤマトタケルの話の筋(6) 九夜十日(3)

前回に述べたタケルの問い歌の中にある幾つかの音に込められた「火」や「燃える」のことについてヒントを出すような感じで、古事記は「御火焼(みひたき)の老人(おきな)」を出す。 そうやって、その「火焼(ひたき)」の「タキ」(TK)に注意を向けさせ…

25. ヤマトタケルの話の筋(5) 九夜十日(2)

先回、「九夜十日」について説明を始めたけど、あまり細かに話すと却って分かりにくくなるということもあるので、今日はごく簡単に整理してみて、それからいろいろと必要なところの説明を足して行ってみるね。 下の方に「印欧語」ということをあまり聞いたこ…

24. ヤマトタケルの話の筋(4) 九夜十日(1)

ヤマトタケルの話を編んでいる「NK,NG」と「TK,TG」のコトバはあとの回で一覧するね。 今日はその「NK,NG」と「TK,TG」が甲斐(かひ)の国の酒折宮(さかをりのみや)に入って、「九夜十日(ここのよ・とをか)」として出てくる様子を見…

11. アレクサンドロスの後のこととロ−マ(1)

話の順序を考えていたらすっかり日がたってしまった。途中で切るのが難しくて、長くなってしまう。でも、読みにくいから、このタイトルはやはり数回に分けて話すことにするね。 アレクサンドロスがペルシアのバビロンでその短い生涯を閉じた時、もろもろのこ…

6.「かたる、カタログ」「おとぼね、テレフォン」「ほね、ボウン」「かぎ、キイ」「にい、ニュウ」「馬並(な)めて、ナンバ−」

「かたる」(語る)というコトバは英語「カタログ」と親戚なんだ。二つともギリシャ語の「カタレゴ−」(ギリシャ語では、これ一つで「私は語る」ということ)というコトバから来ていて、やまとことばの「かたる」はこの場合、動詞の「る」がつくこともあって…

3.「岡目八目」

「岡目八目」(おかめ・はちもく)という言い方があるけど、「岡目」は「傍目」(おかめ)とも書いて、「はた目」のことだけど、囲碁で、はたで見ている人たちの方が対局している本人たちよりもよほど様子がよく見える、ということでしょ。今日はその「こと…

2.「ありがとう」

ポルトガル語でも「サルビ」は「やあ」とか「これはこれは」といったところ。「サルバ」は「無事」ということ。 サッカ−ファンなら「オブリガ−ド」は「ありがとう」だって知ってる。日本の「ありがとう」は、ポルトガル語(ブラジル語)のその「オブリガ−ド…

1.「サルビア」のこと

ゆかは、おじさんから「やまとことば」(大和言葉)についてその由来のことや、それに「古事記」の話の仕組みのことなど、聞いた話をメモしたりしておいた。おじさんはゆかが小さな時から同じことをいろいろな人に言ってきたけど誰も信じない。おじさんが死…