1.「サルビア」のこと


ゆかは、おじさんから「やまとことば」(大和言葉)についてその由来のことや、それに「古事記」の話の仕組みのことなど、聞いた話をメモしたりしておいた。おじさんはゆかが小さな時から同じことをいろいろな人に言ってきたけど誰も信じない。おじさんが死んだら、ゆかが代わりに言ってあげると約束した。



「さらば」というコトバは「さようなら」ということだけど、「サルビア」という花の名と親戚なんだって。イタリア語で「サルベ」というと「元気?」ということで、会ったときの挨拶、スペイン語で「サルベ」というと「元気でね」ということで別れのときの挨拶、逆だったかな、とにかく二つとも、もともと「元気」「健康」「無事」ということで、「さらば」も「元気でね」の意味。サルビアの花はその根が苦くて薬になるので、「健康の元」ということで「サルビア」と云うの。